死亡保険金
No.1750 死亡保険金を受け取ったとき
[平成21年4月1日現在法令等]
1 死亡保険金の課税
交通事故や病気などで被保険者が死亡し、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合には、保険料の負担者、保険金受取人、被保険者がだれであるかにより、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。
死亡保険金の課税関係の表
保険料の負担者 |
被保険者 |
保険金受取人 |
税金の種類 |
B |
A |
B |
所得税 |
A |
A |
B |
相続税 |
B |
A |
C |
贈与税 |
(注)被保険者Aが死亡したものとする。
2 所得税が課税される場合
所得税が課税されるのは、上記1の表のように、保険料の負担者と保険金受取人とが同一人の場合です。この場合の死亡保険金は、受取の方法により、一時所得又は雑所得として課税されます。
- (1) 死亡保険金を一時金で受領した場合
死亡保険金を一時金で受領した場合には、一時所得になります。 一時所得の金額は、その死亡保険金以外に一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料を差し引き、更に一時所得の特別控除50万円を差し引いた金額です。課税の対象になるのは、この金額を更に1/2にした金額です。
- (2) 死亡保険金を年金で受領した場合
死亡保険金を年金で受領した場合には、公的年金等以外の雑所得になります。 雑所得の金額は、その年に受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料の額を差し引いた金額です。受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます。
3 相続税が課税される場合
相続税が課税されるのは、上記1の表のように、死亡した被保険者と保険料の負担者とが同一人の場合です。 受取人が被保険者の相続人であるときは、相続により取得したものとみなされ、相続人以外の者が受取人であるときは遺贈により取得したものとみなされます。 また、死亡保険金を年金で受領する場合には、毎年受け取る年金は、公的年金等以外の雑所得となり、受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます。 参考コード 4114 相続税の対象になる死亡保険金
4 贈与税が課税される場合
贈与税が課税されるのは、上記1の表のように、保険料の負担者、被保険者、保険金の受取人がすべて異なる場合です。 また、死亡保険金を年金で受領する場合には、上記3と同様、毎年受け取る年金は、公的年金等以外の雑所得となり、受け取る際には、原則として所得税が源泉徴収されます。
参考: 関連コード
4417 贈与税の対象になる生命保険金
(所法34、35、207〜209、所令183、184、相法3、5) 受領保険金の税金の取扱い
お受け取りになる死亡保険金(契約者配当金がある場合は契約者配当金を含む)にかかる税金は、次のとおりです。
※契約例で示す関係は、いずれも被保険者の死亡により受取人が保険金を受領することを前提としたものです。
契約内容 |
契約例 |
税の種類 |
契約者 |
被保険者 |
受取人 |
契約者と被保険者が同一人で受取人が相続人 |
夫 |
夫 |
妻 |
相続税 |
夫 |
夫 |
子 |
契約者と受取人が同一で、被保険者が別人 |
契約者と受取人が同一で、被保険者が別人 |
夫 |
妻 |
夫 |
所得税 (一時所得) 住民税 |
夫 |
子 |
夫 |
契約者、被保険者、受取人がそれぞれ別人 |
夫 |
妻 |
子 |
贈与税 |
夫 |
子 |
妻 |
※契約例で示す関係は、いずれも被保険者の死亡により受取人が保険金を受領することを前提としたものです
住宅取得等特別控除(所得税)
1 住宅借入金等特別控除とは
住宅借入金等特別控除とは、住宅ローン等を利用して住宅を新築や購入又は増改築等をした場合で、一定の要件に当てはまるときは、その新築や購入又は増改築等のための借入金等(住宅の取得とともにするその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等も含みます。)の年末残高の合計額を基として計算した金額をその住宅を居住の用に供した年以後の各年分の所得税額から控除するものです。 この場合の控除期間は、原則として、平成11年1月1日から平成13年6月30日までの間に居住の用に供した場合には15年間、平成13年7月1日から平成20年12月31日までの間に居住の用に供した場合には10年間となります。
2 住宅借入金等特別控除の適用要件 住宅借入金等特別控除を受けるためには、住宅の面積、所得金額、使用方法などのいろいろな要件に該当することが必要です。 住宅ローン等を利用してマイホームを新築や購入した場合で、一定の要件に当てはまるときは、その新築や購入のための借入金等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を新築や購入し居住の用に供した以後の各年分の所得税額から控除するものです。 する方法になっている一定の借入金又は債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含みます。)があること。 一定の借入金又は債務とは、例えば、民間の金融機関、住宅金融公庫、勤務先などからの借入金や都市基盤整備公団(平成16年7月1日以降は、独立行政法人都市再生機構)、地方住宅供給公社、建設業者などに対する債務です。 (注)
以下の借入金又は債務は、この特別控除の対象とはなりません。 1 親戚などからの個人的な借入金や、勤務先からの無利子又は1%に満たない利率による借入金 2 中古住宅を取得した場合、前の所有者から債務を引き継いでも、都市基盤整備公団(平成16年7月1日以降独立行政法人都市再生機構)などからの特定の債務承継以外の債務 (5) 中古住宅の購入の場合には、上記の要件に加えて、更に、次の要件のすべてに当てはまること。 イ 建築後使用されたものであること。 ロ マンションなどの耐火建築物の建物の場合には、その取得の日以前25年以内に建築されたもの、耐火建築物以外の建物の場合には、その取得の日以前20年以内に建築されたものであること。 耐火建築物に当てはまるかどうかは、登記簿に記載された建物の構造によって判定します。 耐火建築物となる建物の構造は、その建物の主たる部分の構成材料が石造、れんが造、コンクリートブロック造、鉄骨造(軽量鉄骨造は含みません。)、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造のものをいいます。 ハ 取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などから取得したものでないこと。 2 住宅借入金等特別控除額の計算方法 住宅借入金等特別控除の金額は、年末の借入金等の残高(5千万円を限度とします。)の1%となります。 ただし、対象となる借入金又は債務の金額は、居住の用に供している住宅の新築や購入の費用に相当する金額(一定の敷地の購入費用を含みます。)が限度です。(国税タックスアンサーより)
社会保険料控除(所得税)
社会保険料控除は、納税者が自分自身の社会保険料を支払った場合又は納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族の負担すべき社会保険料を支払った場合に受けられる所得控除です。 控除できる金額は、その年に実際に支払った金額又は給与から天引きされた金額の全額です。 社会保険料控除の対象となる社会保険料は次のものです。 (1) 健康保険、雇用保険、国民年金、厚生年金保険及び船員保険の保険料で被保険者として負担するもの (2) 国民健康保険の保険料又は国民健康保険税 (3) 介護保険法の規定による介護保険料 (4) 国民年金基金の加入員として負担する掛金 (5) 厚生年金基金の加入員として負担する掛金 (6) 労働者災害補償保険の特別加入者として負担する保険料 (7) 国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法、国会議員互助年金法、恩給法等の規定による掛金、納付金又は納金 (8) 地方公共団体の職員が条例の規定によって組織する互助会の行う職員の相互扶助に関する制度で、一定の要件を備えているものとして所轄税務署長の承認を受けた制度に基づきその職員が負担する掛金 (9) 独立行政法人農業者年金基金法の規定により被保険者として負担する農業者年金の保険料 (10) 公庫等の復帰希望職員の掛金 (11) 健康保険法附則又は船員保険法附則の規定により被保険者が承認法人等に支払う負担金 (所法74、所令208、措法41の7)(国税タックスアンサーより)
小規模企業共済掛金控除
小規模企業共済等掛金控除は、納税者が小規模企業共済法に規定する共済契約の掛金、確定拠出年金法に規定する個人型年金の加入者掛金及び心身障害者扶養共済制度の掛金を支払った場合に受けられる所得控除です。 控除できる金額はその年に実際に支払った掛金の全額です。 控除できる掛金は次の三つのものです。 1 小規模企業共済法の規定によって中小企業総合事業団と結んだ共済契約の掛金です。ただし、旧第二種共済契約の掛金はこの控除ではなく生命保険料控除の対象となります。 2 確定拠出年金法の規定により国民年金基金連合会に拠出する個人型年金の加入者掛金 3 地方公共団体が実施する、いわゆる心身障害者扶養共済制度の掛金です。 この共済制度とは、地方公共団体の条例で精神又は身体に障害がある者を扶養する者を加入者として、地方公共団体が掛金を集め、心身障害者を扶養するための給付金を定期に支給することを定めている制度のうち一定の要件を備えているものをいいます。 この控除を受ける場合は、確定申告書の小規模企業共済等掛金控除の欄に記入するほか、支払った掛金の証明書を確定申告書に添付するか提示することが必要です。なお、給与所得者は、「給与所得者の保険料控除申告書」と一緒に給与の支払者に提出してください。 (所法75、120、所令20、208の2、262、319)(国税タックスアンサーより)
障害者控除
1 障害者控除の概要 納税者自身又は控除対象配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを障害者控除といいます。 控除できる金額は障害者一人について27万円です。また、特別障害者に該当する場合は40万円になります。
2 障害者控除の対象となる人の範囲 障害者控除の対象となるのは、次のいずれかに当てはまる人です。 (1) 常に精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態にある人。 この人は特別障害者になります。 (2) 児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定によって、知的障害者と判定された人。 このうち重度の知的障害者と判定された人は特別障害者になります。 (3) 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人。 このうち障害等級が1級と記載されている人は特別障害者になります。 (4) 身体障害者福祉法の規定によって交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人。 このうち障害の程度が1級又は2級と記載されている人は特別障害者になります。 (5) 精神又は身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が(1)、(2)又は(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人。 このうち特別障害に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。 (6) 戦傷病者特別援護法の規定による戦傷病者手帳の交付を受けている人。 このうち障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は特別障害者となります。 (7) 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定によって厚生労働大臣の認定を受けている人。 この人は特別障害者となります。 (8) その年の12月31日において引き続き6か月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする人。 この人は特別障害者となります。
3 その他 控除対象配偶者又は扶養親族が、同居している特別障害者である場合は、特別障害者控除40万円が受けられるほかに、配偶者控除又は扶養控除の額は、一人につき同居特別障害者の控除35万円が加算されることになります。 (所法2、79、所令10、措法41の16、所基通2−39)(国税タックスアンサーより)
申告分離制度(所得税)
所得税は、各種所得金額を合計し総所得金額を求め、これについて税額を計算して確定申告によりその税金を納める総合課税が原則です。しかし、一定の所得については、他の所得と合計せず、分離して税額を計算し確定申告によりその税金を納める申告分離課税制度が採られています。 例えば、山林所得、土地建物等の譲渡による譲渡所得、株式等の譲渡所得等、先物取引による所得などが、申告分離課税となっています。 (所法21、22、89、措法31、32、37の10、41の14)(国税タックスアンサーより)
譲渡所得(所得税)
譲渡所得とは 譲渡所得とは、一般的に、土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得をいいます。 ただし、事業用の商品などの棚卸資産や山林などの譲渡による所得は、譲渡所得にはなりません。
2 所得の計算方法 譲渡所得は、次のように計算します。 収入金額−(取得費+譲渡費用)−特別控除額=課税譲渡所得金額 (1) 収入金額 収入金額は、通常土地や建物を売ったことによって買主から受け取る金銭の額です。 しかし、土地建物を現物出資して株式を受け取った場合のように、金銭以外の物や権利で受け取った場合にはその物や権利の時価が収入金額となります。 (2) 特別控除額 土地や建物を譲渡した場合の特別控除額は次のようになっています。 (イ) 収用等により土地や建物を譲渡した場合 5,000万円 (ロ) 居住の用に供している家屋やその家屋とともにその敷地を譲渡した場合 3,000万円 (ハ) 特定土地区画整理事業等のために土地を譲渡した場合 2,000万円 (ニ) 特定住宅地造成事業等のために土地を譲渡した場合 1,500万円 (ホ) 農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合 800万円 これら五つの特別控除は、長期譲渡所得、短期譲渡所得のいずれからも一定の順序で控除することができます。 (注1) 長期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超える土地建物を、また、短期譲渡所得は譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年以下の土地建物をそれぞれ譲渡したことによる所得をいいます。 (注2) 土地、建物の譲渡所得から差し引く特別控除額の最高限度額は、年間の譲渡所得全体を通じて5,000万円です。
3 税額の計算方法 土地や建物の譲渡による所得は、他の所得、例えば給与所得などと合計せず、分離して課税する分離課税制度が採用されており、所得税の額は次のように計算します。 (1) 長期譲渡所得 課税長期譲渡所得金額×15% (2) 短期譲渡所得 課税短期譲渡所得金額×30% (所法33、措法31、32、33の4、34〜34の3、35、36)(国税タックスアンサーより)
取得費(所得税・譲渡所得)
1 譲渡所得の計算方法 譲渡所得は、土地や建物を売った金額から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
2 取得費の概要 取得費には、売った土地や建物の購入代金、建築代金、購入手数料のほか設備費や改良費も含まれます。 なお、建物の取得費は、購入代金又は建築代金の合計額から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。
3 その他の取得費 上記2のほか取得費に含まれる主なものとして、次の八つがあります。 (1) 土地や建物を購入したときに納めた登録免許税、不動産取得税、特別土地保有税、印紙税(業務の用に供される資産の場合には取得費に含まれません。) (2) 借主がいる土地や建物を購入するときに、借主を立退きさせるために支払った立退料 (3) 土地の埋立てや土盛り、地ならしをするために支払った造成費用 (4) 土地の測量費 (5) 所有権などを確保するために要した訴訟費用 これは、例えば所有者について争いのある土地を購入した後、紛争を解決して土地を自分のものにした場合に、それまでにかかった訴訟費用のことをいいます。 なお、相続財産である土地を遺産分割するためにかかった訴訟費用等は、取得費になりません。 (6) 建物付の土地を購入して、その後1年以内に建物を取り壊したときの建物の購入代金や取壊しの費用 (7) 土地や建物を購入するために借り入れた資金の利子のうち、その土地や建物を実際に使用開始する日までの期間に対応する部分の利子 (8) 既に締結されている土地などの購入契約を解除して、他の物件を取得することとした場合に支出する違約金 (所法38、所基通37−5、38−1、38−2、38−8、38−9〜11、49−3) 取得費がわからないとき しかし、売った土地建物が先祖伝来のものであるとか、買い入れた時期が古いなどのため取得費がわからない場合には、取得費の額を売った金額の5%相当額とすることができます。 また、実際の取得費が売った金額の5%相当額を下回る場合も同様です。 例えば、土地建物を3,000万円で売った場合に取得費が不明のときは、売った金額の5%である150万円を取得費とすることができます。 (所法38、措法31の4、措通31の4−1) しかし、建物を売ったとき譲渡所得を計算する場合には、その建物の建築代金や購入代金がそのまま取得費になるわけではありません。 建物は使用したり、期間が経過することによって価値が減っていきます。 したがって、建物の取得費は建物の購入代金などの額から償却費の額を差し引く必要があります。 この償却費の額は、その建物が事業に使われていた場合とそれ以外の場合とでは異なっています。 まず、事業に使われていた場合です。 この場合は、建物を取得してから売るまでの毎年の減価償却費の合計額が償却費の額になります。 次は、事業に使われていなかった場合の償却費の額です。 この場合は1年当たりの償却費の額にその建物を取得してから売るまでの経過年数を掛けて計算します。 1年当たりの償却費の額は、事業に使われていた場合の計算とは異なります。 また、建物の用途や構造によっても異なります。 償却費の額は、定額法で計算し、耐用年数は法定耐用年数の1.5倍とします。 (所法38、所令85)
この取得費には、次の借入金利子も含まれることとなっています。 その利子とは、土地建物を購入するために資金を借り入れた日からその土地建物を実際に使用開始する日までの期間に対応する部分の利子です。 例えば、借入金で購入した土地や建物を全く使用することなく売ったときは、借り入れた日から売った日までの利子が全額取得費に含まれます。 なお、使用開始する日までの期間に対応する利子の額であっても、事業所得や不動産所得などの必要経費に含めた借入金の利子は取得費に含めることはできません。 (1) 土地建物等の取得費に算入される借入金の利子等 (2) 「使用開始の日」の判定 使用開始の日は次のように区分して判定します。 使用開始の日の判定の表 資産の種類 使用の状況 使用開始の日 土地等 新たに建物、構築物等の敷地の用に供する土地 その建物、構築物等を居住の用、事業の用等に供した日 既に建物、構築物等の存する土地 その建物、構築物等を居住の用、事業の用等に供した日 (注) その建物、構築物等がその土地の取得の日前から、その者の居住の用、事業の用等に供されており、かつ、引き続きこれらの用に供される場合には、その土地の取得の日 建物、構築物等の施設を要しない土地 そのものの本来の目的のための使用を開始した日 (注) その土地がその取得の日前から、その者において使用されている場合には、その土地の取得の日 建物、構築物等 並びに機械 及び装置 そのものの本来の目的のための使用を開始した日 (注) その資産がその取得の日前から、その者において使用されている場合には、その資産の取得の日 (所法38、所基通38−8、38−8の2)
相続や遺贈により取得した土地や建物である場合には、死亡した人が買い入れたときの購入代金や購入手数料などを基に取得費の計算を行います。 2 相続税が取得費に加算される特例(相続財産を譲渡した場合の取得費の特例) (1) 特例の概要 この特例は、相続した土地や建物を、一定期間内に譲渡した場合には、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるというものです。 (2) 特例を受けるための要件 イ 相続や遺贈により土地や建物を取得した者であること。 ロ その土地や建物に相続税が課税されていること。 ハ その土地や建物を、相続税の申告期限の翌日から3年を経過する日までに譲渡していること。 (3) 取得費に加算する相続税の額 取得費に加算する相続税の額は、次のイ及びロで計算した金額の合計額又はハのいずれか低い金額となります。 イ 土地等を売った場合 土地等を売った人にかかった相続税額のうち、その者が相続や遺贈で取得したすべての土地等(注)に対応する額 (注)1 土地等とは、土地及び土地の上に存する権利をいいます。 (注)2 土地等には、相続時精算課税制度の適用を受けて、相続財産に合算された贈与財産である土地等や、相続開始前3年以内に被相続人から贈与により取得した土地等が含まれ、相続開始時において棚卸資産又は準棚卸資産であった土地等や物納した土地等及び物納申請中の土地等は含まれません。 <算式>
ただし、既にこの特例を適用して取得費に加算された相続税額がある場合には、その金額を控除した額となります。 ロ 建物を売った場合 建物を売った人にかかった相続税額のうち、譲渡した建物に対応する額 <算式>
ハ 上記1で(この特例を適用しないで)計算した譲渡所得の金額
3 この特例を受けるための注意事項 この特例を受けるためには確定申告をすることが必要です。 確定申告書には相続税の申告書の写し、相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書、譲渡所得の内訳書(計算明細書[土地・建物用])の添付が必要です。 この相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書で取得費に加算される相続税額を計算することができます。 (所法38、60、措法39、措令25の16、措規18の18)(国税タックスアンサーより)
上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除(所得税)
1 特例の概要 平成15年1月1日以後に上場株式等を証券会社を通じて売却したことにより生じた損失の金額のうち、その年に控除しきれない金額については、翌年以後3年間にわたり、確定申告により株式等に係る譲渡所得等の金額から繰越控除できます。
2 適用手続 この特例の適用を受けるためには、次のことが必要となります。 (1) 上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年分の所得税につき、上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書及び株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書の添付がある確定申告書を提出すること。 (2) その後において連続して確定申告書を提出すること。 (3) この繰越控除を受けようとする年分の所得税につき、上場株式等に係る譲渡損失の金額の計算に関する明細書の添付のある確定申告書を提出すること。 (措法37の12の2)(国税タックスアンサーより)
死亡保険金(所得税)
1 死亡保険金の課税 交通事故や病気などで被保険者が死亡し、保険金受取人が死亡保険金を受け取った場合には、保険料の負担者、保険金受取人、被保険者がだれかにより、所得税、相続税、贈与税のいずれかの課税の対象になります。 死亡保険金の課税関係の表
保険料の負担者 被保険者 保険金受取人 税金の種類 B A B 所得税 A A B 相続税 B A C 贈与税 (注)被保険者Aが死亡したものとする。
2 所得税が課税される場合 所得税が課税されるのは、上記の表のように、保険料の負担者と保険金受取人が同一人の場合です。この場合の死亡保険金は、受取の方法により、一時所得又は雑所得として課税されます。 (1) 死亡保険金を一度に受領した場合 死亡保険金を一度に受領した場合には、一時所得になります。 一時所得の場合の所得の金額は、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料を差し引き、更に一時所得の特別控除50万円を差し引いた金額です。課税の対象になるのは、この金額を更に1/2した金額です。 (2) 死亡保険金を年金形式で受領した場合 死亡保険金を年金形式で受領した場合には、雑所得になります。 雑所得の場合の所得の金額は、その年に受け取った年金の額に対応する払込保険料の額を差し引いた金額です。受け取る際は、原則として所得税が源泉徴収されます。
3 相続税が課税される場合 相続税が課税されるのは、上記の表のように、死亡した被保険者と保険料の負担者が同一人の場合です。 受取人が被保険者の相続人であるときは、相続により取得したものとみなされ、相続人以外の者が受取人であるときは遺贈により取得したものとみなされます。 なお、相続により取得したものとみなされる場合には、相続人全体で、500万円に法定相続人の数を乗じて計算した金額までは非課税で、これを超える部分の金額が相続税の対象になります。 また、死亡保険金を年金形式で受領する場合には、定期金に関する権利の評価の規定により評価されます。 更に、毎年受け取る年金は、雑所得となり、受け取る際は、原則として所得税が源泉徴収されます。 贈与税が課税される場合 贈与税が課税されるのは、上記の表のように、保険料の負担者、被保険者、保険金の受取人がすべて異なる場合です。 この場合の死亡保険金は、その年に贈与を受けた他の財産と合計され、基礎控除の110万円が差し引かれて課税されます。 また、死亡保険金を年金形式で受領する場合には、定期金に関する権利の評価の規定により評価されます。 更に、毎年受け取る年金は、雑所得となり、受け取る際は、原則として所得税が源泉徴収されます。 (所法34、35、207〜209、所令183、184、相法3、5、12、24、相基通24−3)(国税タックスアンサーより)
所得保障保険(所得税)
所得補償保険契約によって支払われる保険金には、所得税がかかりません。 この所得補償保険というのは、被保険者の病気やけがにより勤務や業務に従事できなくなった期間の給与や収益を補償する損害保険契約です。 所得税法では、病気やけがを原因として受けた保険金は非課税とされています。 この所得補償保険契約の保険料や掛金は、通常生命保険料控除の対象になります。 また、事業主が自らを被保険者として所得補償保険契約の保険料を支払っても事業上の必要経費にはなりません。 (所法76、所基通9−22)(国税タックスアンサーより)
借地権評価(財産評価)
1 借地権の種類 借地権とは、建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいいます。 借地権も相続税や贈与税の課税対象になります。 借地権には、次のとおり6種類の借地権が存在します。 1) 旧借地法に基づく借地権 2) 借地借家法に基づく普通借地権 3) 借地借家法に基づく一般定期借地権 4) 借地借家法に基づく建物譲渡特約付借地権 5) 借地借家法に基づく事業用借地権 6) 借地借家法に基づく一時使用目的の借地権 借地権を評価する場合、これらの借地権を大別し、1)と2)を「借地権」(以下「借地権」といいます。)として、また、3)〜6)を「定期借地権等」(以下「定期借地権等」といいます。)として区分しています。
2 借地権の評価 借地権の価額は、借地権の目的となっている土地が更地であるとした場合の評価額に借地権割合を掛けて求めます。この借地権割合は、借地事情が似ている地域ごとに定められており、路線価図や評価倍率表に表示されています。路線価図や評価倍率表は、その土地を管轄する税務署または税務相談室で見ることができます。 また、国税庁ホームページでも閲覧可能です。
3 定期借地権等の評価 定期借地権等の価額は、原則として、課税時期において借地人に帰属する経済的利益及びその存続期間を基として評定した価額によって評価します。 ただし、定期借地権の設定時と課税時期とで、借地人に帰属する経済的利益に変化がないような場合等、課税上弊害がない場合に限り、その定期借地権等の目的となっている宅地が更地であるとした場合の評価額に、次の算式により計算した数値を乗じて計算することができます。 (評基通27、27−2)(国税タックスアンサー<<<クリック)
私道沿説接宅地(財産評価)
#相続税や贈与税の申告のために、路線価地域において、路線価の設定されていない私道のみに接している宅地を評価する必要があるときには、税務署長に対して特定路線価の設定の申出をすることができます。この設定の申出により、税務署長が特定路線価を設定した場合には、この特定路線価を路線価とみなして、その私道のみに接している宅地を評価します。 なお、例えば、次の図のような場合、特定路線価は、A、B、C及びD土地の価額の評価に用いるものなので、E土地やF土地の価額の評価に当たっては、この特定路線価に基づく側方路線影響加算を行う必要はありません。 (評基通14−3)(国税タックスアンサーより)
私道(財産評価)
#専ら特定の者の通行の用に供されている宅地(私道)の価額は、その宅地が私道でないものとして路線価方式又は倍率方式によって評価した価額の30%相当額で評価します。この場合、倍率地域にある私道の固定資産税評価額が私道であることを考慮して付されている場合には、その宅地が私道でないものとして固定資産税評価額を評定し、その金額に倍率を乗じて評価した価額の30%相当額で評価します。 なお、その私道が不特定多数の者の通行の用に供されているときは、その私道の価額は評価しません。 (注) 1 専用利用している路地状敷地については、私道に含めず、隣接する宅地とともに1画地として評価します。
2 路線価方式による場合の評価方法 私道の価額は、原則として、正面路線価を基として次の算式によって評価しますが、その私道に設定された特定路線価を基に評価(特定路線価×0.3)しても差し支えありません。
正面路線価×奥行価格補正率×間口狭小補正率×奥行長大補正率×0.3×地積=私道の価額 (評基通24)
司法書士・土地家屋調査士等の報酬・料金
源泉徴収義務者が、司法書士などに報酬・料金を支払うときには、所得税を源泉徴収しなければなりません。 なお、ここでいう司法書士などとは、司法書士、土地家屋調査士及び海事代理士のことをいいます。 まず、源泉徴収の対象となる報酬・料金に含まれるものについて説明します。 源泉徴収の対象となる報酬・料金は、司法書士などの業務に対するものです。 報酬や料金のほか、謝金、調査費、日当、旅費などの名目で支払われるものもすべて含まれます。 しかし、会社などで直接負担した旅費や宿泊費などのうち通常必要な範囲の金額であれば、報酬・料金に含めなくてもよいことになっています。 例えば、会社がホテルや旅行会社に費用を直接支払ったような場合です。 また、司法書士などが立替払いをしたもののうち登録免許税や申請手数料など特定のものについては、報酬・料金の金額には含まれません。 なお、報酬・料金の金額の中に消費税及び地方消費税の額が含まれている場合は、原則として、その額を含めた金額を源泉徴収の対象としますが、請求書等において、報酬・料金の金額と明確に区分されている場合には、その額を源泉徴収の対象に含めなくてもよいことになっています。 次に、源泉徴収のしかたについて説明します。 源泉徴収すべき所得税額は、一人の人に1回に支払われる金額から1万円を差し引いた金額の10%です。 例えば、1件の委託契約で5万円を支払うとします。 この場合に、源泉徴収する税額は、5万円から1万円を差し引いた4万円の10%、つまり、4,000円になります。 最後に、源泉徴収した所得税を納める期限について説明します。 司法書士などに支払う報酬・料金から源泉徴収した所得税は、原則として、それを支払った月の翌月の10日までに納めなければなりません。 しかし、特例として、源泉徴収した所得税を、半年分まとめて納めてもよい制度があります。 (所法204、205、216、所令322、所基通204−2、204−4、204−11、205−2、平元直法6−1)(国税タックスアンサーより)
食事代(源泉徴収)
#役員や使用人に支給する食事は、次の二つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。 (1) 役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること。 (2) 次の金額が1か月当たり3,500円以下であること。 (食事の価額)−(役員や使用人が負担している金額) この要件を満たしていなければ、支給した食事の価額が給与として課税されます。 課税の対象となる金額は、食事の価額から役員や使用人の負担している金額を差し引いた金額です。 (例) 1か月当たりの食事の価額が5千円で、役員や使用人の負担している金額が2千円の場合 この場合には、(1)の条件を満たしていません。 したがって、食事の価額の5千円と役員や使用人の負担している金額の2千円との差額の3千円が、給与として課税されます。 ここでいう食事の価額は、次の金額になります。 (1) 仕出し弁当などを取り寄せて支給している場合には、業者に支払う金額 (2) 社員食堂で会社が作った食事を支給している場合には、食事の材料費や調味料など食事を作るために直接かかった費用の合計額 また、現金で食事代の補助をする場合には、深夜勤務者に夜食の支給ができないために1食当たり300円以下の金額を支給する場合を除き、補助をする全額が給与として課税されます。 なお、残業や宿直や日直を行うときに支給する食事は、無料で支給しても給与として課税しなくてもよいことになっています。 (所法36、所基通36−24、36−38、36−38の2、昭59直所3−8)(国税タックスアンサーより)
社宅・寮(源泉徴収)
従業員に対して社宅や寮などを貸す場合には、従業員から1か月当たり一定額の家賃を受け取っていれば給与として課税されません。 この1か月当たりの一定額の家賃は、次の三つを合計した金額を基準とします。 (1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2% (2) (3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22% 以上の三つを合計した金額が、従業員に貸す社宅や寮などの1か月当たりの家賃の基準となります。 従業員に無料で貸す場合には、この基準となる金額が給与として課税されます。 従業員から基準となる金額より低い家賃を受け取っている場合には、受け取っている家賃と基準となる金額との差額が、給与として課税されます。 しかし、従業員から受け取っている家賃が、基準となる金額の50%以上であれば、受け取っている家賃と基準となる金額との差額は、給与として課税されません。 (例) 1か月当たりの家賃の基準となる金額が、1万円の社宅を従業員に貸した場合 (1) 従業員に無料で貸す場合には、1万円が給与として課税されます。 (2) 従業員から3千円の家賃を受け取れば、1万円と3千円との差額の7千円が給与として課税されます。 (3) 従業員から6千円の家賃を受け取れば、6千円は1万円の50%以上ですので、差額の4千円は給与として課税されません。 また、会社などが所有している社宅や寮などを貸す場合に限らず、ほかから借りて貸す場合でも、前に説明した三つを合計した金額が家賃の基準となります。 したがって、ほかから借りている社宅や寮などを貸す場合にも、固定資産税の課税標準額などの確認をすることが必要です。 なお、看護師や守衛など特殊な職業で、仕事を行う上でのやむを得ない必要に基づいて特別に社宅や寮を貸す場合には、無料で貸しても給与として課税されない場合があります。 (所法9、36、所基通9−9、36−45、36−47) ***** 役員寮・社宅 ***** 役員に対して社宅を貸す場合には、役員から一定額以上の家賃を受け取っていれば、給与として課税されません。 この基準となる1か月当たりの家賃は、貸す社宅の床面積により小規模な住宅とそれ以外の住宅とに分け、次のように計算します。ただし、この社宅が、社会通念上一般に貸与されている社宅と認められないいわゆる豪華社宅である場合は、次の算式の適用はなく、時価(実勢価額)によることとなります。 (注1) 小規模な住宅とは、建物の耐用年数が30年以下の場合には床面積が132平方メートル以下である住宅、建物の耐用年数が30年を超える場合には床面積が99平方メートル以下(区分所有の建物は共有部分の床面積をあん分し加えたところで判定します。)である住宅をいいます。 (注2) いわゆる豪華社宅であるかどうかは、床面積が240平方メートルを超えるもののうち、内外装の状況等各種の要素を総合勘案して判定します。なお、床面積が240平方メートル以下のものについては、原則としてプール等や役員個人の嗜好を著しく反映した設備等を有するものを除き、次の算式によることとなります。 1 役員に貸す社宅が小規模な住宅である場合 次の(1)から(3)の合計額が基準となる1か月当たりの家賃になります。 2 役員に貸す社宅が小規模な住宅でない場合 次の(1)と(2)の合計額の12分の1が基準となる1か月当たりの家賃になります。 (注) 会社が他から社宅を借りて貸す場合には、この金額と会社が支払う家賃の50%の金額とのいずれか多い金額が、基準となる金額になります。 最後に、役員に対して無料や基準となる家賃よりも低い家賃で社宅などを貸す場合について説明します。 役員に無料で貸す場合には、貸す社宅に応じてそれぞれ決まっている基準額が、給与として課税されます。 役員から低い家賃を受け取っている場合には、貸す社宅に応じてそれぞれ決まっている基準額と受け取っている家賃との差額が給与として課税されます。 (所法36、所基通36−40〜41、平7課所4−4)(国税タックスアンサーより)
地代・家賃・権利金・敷金(消費税)
1 地代、家賃の非課税 土地の譲渡や貸付けは、消費税の課税の対象とならないこととされています(非課税取引)。この土地には、土地の上に存する権利も含まれます。 土地の上に存する権利とは、地上権、土地の賃借権、地役権、永小作権などの土地の使用収益に関する権利をいいます。 したがって、土地や土地の上に存する権利を貸し付けた場合の地代、権利金、更新料又は名義書換料なども非課税となります。 しかし、事務所などの建物を貸し付ける場合の家賃は課税の対象となります。この場合、家賃を土地分と建物分とに区分している場合でも、その総額が建物の貸付けの対価として取り扱われます。 なお、住宅用としての建物の貸付けは、一時的に使用させるものなどを除き非課税となります。一時的に使用させるとは、貸付期間が1か月に満たない場合をいいます。
2 権利金、敷金などの取扱い 事業用の建物の賃貸借契約の締結や更新に伴う保証金、権利金、敷金又は更新料などのうち、返還しないものは、権利の設定の対価となりますので、資産の譲渡等の対価として課税の対象となり、契約の終了により返還される保証金や敷金などは、資産の譲渡等の対価に該当しないので、課税の対象にはなりません。 (消法6、消法別表第1一、十三、消令16の2、消基通5−4−3、6−1−2〜3、6−1−5)(国税タックスアンサーより)
商品券・ビール券等(消費税)
1 商品券やビール券などの譲渡 商品券、ビール券、ギフト券、旅行券のほかテレホンカードなどのいわゆるプリペイドカードの譲渡は、物品切手等の譲渡として非課税とされています。 (注) 商品券などに課税しますと、最終的に提供を受ける商品やサービスが同じ一つのものであるにもかかわらず、二重に課税されることになります。したがって、このような二重課税を避けるために商品券などには課税しないことになっています。
2 商品券やビール券などを使用して商品を購入等した場合 消費税の課税時期は、取引の内容に応じて資産の引渡しの時又はサービスの提供の時となっています。そのため、商品券などを用いる取引では、後日、商品券などを使って商品の購入をしたり、サービスの提供を受けた時が課税の時期となります。 すなわち、仕入れに含まれる消費税額の控除は、商品券などを購入した時ではなく、後日その商品券などを使って実際に商品の購入又はサービスの提供を受けた者が、その時に行うことになります。
3 チケット業者の取扱い チケット業者のもとでも、これらの商品券などが売られている場合があります。この場合も、商品券などの販売は非課税取引になります。また、購入した側は実際に商品又はサービスの提供を受けた時に仕入税額の控除を行うことになります。
4 事業者が自ら使用する商品券等の取扱い 事業者が自ら使う商品券などで継続して購入した日の属する課税期間の課税仕入れとしているときは、その経理処理が認められることになります。なお、事業者が自ら使う商品券などを購入した場合の控除する消費税額は、購入した金額をもとに計算することになります。 (消法6、消法別表第1四、消基通6−4−3〜4、9−1−22、11−3−7、11−4−3)(国税タックスアンサーより)
授業料・入学金等(消費税)
消費税は商品の販売やサービスの提供などあらゆる取引を課税の対象としています。しかし、学校教育については、社会の政策的配慮から授業料、入学検定料、入学金、施設設備費、在学証明書等手数料、検定済教科書などの教科用図書の譲渡を非課税としています。 授業料などが非課税となる学校の範囲は、学校教育法に規定する学校、専修学校及び次の六つの要件すべてに当てはまる各種学校などです。 1 修業年限が1年以上であること。 1年間の授業時間数が680時間以上であること。 3 教員数を含む施設等が同時に授業を受ける生徒数からみて十分であること。 4 年2回を超えない一定の時期に授業が開始され、その終期が明確に決められていること。 5 学年又は学期ごとにその成績の評価が行われ、成績考査に関する表簿などに登載されていること。 6 成績の評価に基づいて卒業証書又は修了証書が授与されていること。 したがって、一般的に上記1〜6の要件に当てはまらない学習塾や茶道、華道の文化教室などの授業料は課税となります。 なお、これらの要件に当てはまる場合であっても、非課税となるのは授業料、入学検定料、入学金、施設設備費、在学証明書等手数料、検定済教科書などの教科用図書の譲渡だけですので、教材代、教具代などは課税の対象となりますので注意してください。 (消法6、消法別表第1十一、十二、消令14の5、15、消規4、消基通6−11−1、6−12−1、6−12−3) (国税タックスアンサーより)
使用貸借(相続税法)
無償賃貸借の土地は自用地評価
使用人兼務役員
1・役付役員でないこと 2・使用人としての職制上の地位を有すること 3・常時使用人としての職務に従事すること 4・同族会社の特定株主でないこと
以上が使用人兼務役員の条件である。 使用人兼務役員に使用人としての賞与でなく、役員としての賞与の損金算入を認めてもらうためには、事前確定届出給与制度がある。
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